家の中で羽の生えたアリのような虫を見つけた場合、シロアリの羽アリである可能性があります。
シロアリの羽アリが室内に出るのは、床下や壁の内部にすでに巣が存在しているサインとみられます。
見た目はクロアリの羽アリとよく似ていますが、触角・胴体・翅の3か所をチェックすると見分けられます。
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羽アリとシロアリの羽アリ、3つの特徴で見分ける
シロアリの羽アリとクロアリの羽アリは、一見するとほぼ同じ虫に見えます。
よく観察すると、触角・胴体・翅の3か所に明確な違いがあります。
捕まえた虫をスマートフォンで接写し、以下の比較表と照らし合わせてみるとよいでしょう。
| 特徴 | シロアリの羽アリ | クロアリの羽アリ |
|---|---|---|
| 触角の形 | 数珠状・まっすぐ伸びている | くの字型(途中で折れ曲がる) |
| 胴体のくびれ | なし(ずんぐりした体型) | あり(ウエストが細い) |
| 翅の大きさ | 前翅と後翅がほぼ同サイズ | 前翅が後翅より大きい |
| 体の色 | 黒褐色〜薄茶色 | 黒 |
| 翅の脱落 | 飛翔後に翅が自然に抜け落ちる | 翅は抜け落ちない |
触角の形を確認する(くの字か直線か)
触角の形が、最も確認しやすい判断材料のひとつです。
シロアリの羽アリの触角は、細かい玉が連なった数珠のような形で、ほぼ直線的に伸びています。
クロアリの羽アリの触角は、途中でくの字型に折れ曲がっているのが特徴です。
肉眼では見えにくいため、スマートフォンのカメラで接写してから確認するとよいでしょう。
胴体のくびれを確認する
胴体の形も判断の手がかりになります。
シロアリの羽アリは頭・胸・腹のつながりが太く、くびれがほとんどないずんぐりした体型をしています。
クロアリの羽アリは胸と腹の間が細くくびれており、いわゆる「アリらしい」シルエットです。
横から見たシルエットで比べると、この違いがわかりやすくなるでしょう。
翅の大きさを確認する(前後同サイズかどうか)
翅のサイズも重要な判断材料です。
シロアリの羽アリは前翅と後翅がほぼ同じ大きさで、体長に対して翅が非常に長い印象を受けます。
クロアリの羽アリは前翅が後翅より明らかに大きく、翅の輪郭も異なります。
また、シロアリの羽アリは飛翔を終えると翅が根元から自然に抜け落ちる性質があります。
床や窓まわりに翅だけが散らばっていた場合、シロアリの羽アリが発生したとみられます。
※シロアリの場合は、シロアリ専門の駆除業者へ相談してください。
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羽アリは自分で駆除できる?市販品の限界と業者が必要な理由
羽アリを見つけた際、真っ先に「自分でなんとかできないか」と思う方は多いでしょう。
結論から言うと、目の前の羽アリを一時的に減らす応急処置は自分でできますが、根本的な駆除は専門業者でないと対応が難しいとされています。
見えている羽アリはコロニー全体のごく一部
室内に飛び出してくる羽アリは、コロニー全体の1〜5%程度にすぎないとみられます。
※参考元:シロアリ1番「羽アリの正しい駆除方法を有資格者が解説」
床下や壁の内部には数万〜数十万匹規模の働きアリと女王アリが潜んでいる可能性があります。
見えている羽アリだけを退治しても、巣そのものは手つかずのまま残るため、根本的な解決にはならないでしょう。
市販の殺虫スプレーはコロニーを分散させる恐れがある
市販の殺虫スプレーは目に見える羽アリには効果がある一方、コロニー全体への駆除効果は期待しにくいとされています。
さらに、スプレーの成分を感知したシロアリが逃散・分散し、家の別の場所に巣を移す可能性があります。
※参考元:みんなのシロアリ駆除屋さん「羽アリが発生したら殺虫スプレーで駆除してはいけません!見分け方と対処法」
後から駆除しようとしたときに巣の位置が特定しにくくなるケースがあるため、専門業者は殺虫スプレーの使用を推奨していません。
自分でできる応急処置としては、スプレーを使わず掃除機で吸い取る方法が比較的安全とされています。
根本的な駆除は専門業者でないと難しい
シロアリのコロニーを根絶するには、床下や壁の内部にある巣の位置を特定し、女王アリも含めて駆除する必要があります。
専門の調査機材がなければ巣の位置を特定することが難しく、薬剤の選択や処理範囲を誤ると再発につながる可能性があります。
また、シロアリの種類(ヤマトシロアリ・イエシロアリなど)によって対処法が異なるため、種の判別を含む総合的な対応が必要とされています。
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羽アリを発見した時の応急処置
業者が来るまでの間、室内に羽アリが広がるのを抑えるための応急処置をとることができます。
①掃除機で吸い取る
室内を飛び回っている羽アリは、掃除機で吸い取るのが比較的安全な方法のひとつです。
殺虫スプレーとは異なり、コロニーを刺激しにくいからです。
吸い取った後はすぐに紙パックをビニール袋に入れて封をし、外のゴミ袋に捨てるとよいでしょう。
②出入り口をポリ袋・テープでふさぐ
羽アリが出てきている隙間(窓の枠・床の継ぎ目など)が特定できている場合、ポリ袋やテープで一時的にふさぐと、室内への侵入をある程度抑えられる可能性があります。
ただし、これはあくまで一時的な措置です。根本的な解決のためには、専門業者による調査と駆除が必要になるでしょう。
家の中で羽アリを見つけたらすべき3つのこと
羽アリを発見したとき、慌てて行動するとその後の調査が難しくなるケースがあります。
まず落ち着いて、次の3つを確認することをおすすめします。
1:記録写真を撮っておく
羽アリを見つけたら、その場でスマートフォンの写真を撮ることをおすすめします。
業者に相談する際、写真があると虫の種類の特定がスムーズになります。
翅・触角・胴体が確認できるアングルで複数枚撮影しておくとよいでしょう。
2:発生場所・数を確認する
どこで、どのくらいの数が出てきたかも記録しておくとよいでしょう。
発生場所が窓際や玄関付近であれば、クロアリが外から侵入したケースも考えられます。
床下付近や壁際から大量に出てきた場合は、シロアリが家の内部に巣を作っている可能性が高いとみられます。
発生した部屋・場所・大まかな数をメモしておくと、業者への説明がしやすくなります。
3:専門業者に相談する
シロアリの羽アリが家の中から出た場合、すでに被害が進んでいる可能性が高いと考えられます。
目視や市販品では巣の全体像を把握することが難しいため、専門業者への相談を検討してください。
多くの業者は無料で点検・見積もりを行っているため、まず相談だけでも問題ないでしょう。
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家の中で羽アリを見つけた時のNG行動
発見直後に取りがちな行動の中に、その後の対処を難しくするものがあります。
殺虫スプレーをかけてはいけない理由
羽アリを見つけてすぐ殺虫スプレーをかけることはおすすめしません。
殺虫スプレーで羽アリを退治しても、巣にいるシロアリのコロニー全体には効果が届かないとみられます。
さらに、スプレーの成分がシロアリを刺激し、コロニーが分散して逃げるケースがあります。
分散した場合、巣の位置の特定が難しくなり、その後の駆除作業に支障が出る可能性があります。
羽アリを目の前にすると反射的にスプレーを使いたくなりますが、まず写真を撮ることを優先することをおすすめします。
巣を自分で探そうとしてはいけない理由
「どこに巣があるのか」と気になって床下や壁を確認したくなる気持ちはわかります。
ただし、素人が床下や壁の内部を無理に探ろうとすると、シロアリの通り道(蟻道)を破壊してしまう恐れがあります。
蟻道が壊れると、シロアリが警戒して活動を一時的に止めるため、業者が調査しにくくなるケースがあります。
巣の特定は、専門の調査機材を持つ業者に任せることをおすすめします。
駆除業者に相談すべきタイミングの目安
「1匹見ただけだし、しばらく様子を見ようかな」と感じる方もいるでしょう。
ただし、以下のいずれかに当てはまる場合は、早めの相談を検討することをおすすめします。
- 室内(床・窓・壁際)でシロアリの羽アリとみられる虫を1匹以上見つけた
- 床や窓まわりに翅だけが落ちていた
- 築10年以上の木造住宅に住んでいる
- 過去にシロアリ被害や湿気の問題があった
- 数十匹以上の大量発生があった
シロアリの被害は外側からは見えにくく、気づかないうちに構造材の内部まで食害が進んでいるケースがあります。
「まだ大丈夫かもしれない」と感じる場合でも、専門業者に現状を確認してもらうことをおすすめします。
無料点検を実施している業者も多く、「相談だけ」の問い合わせにも対応しているでしょう。
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家の中に羽アリが出る時期とその理由
シロアリの羽アリには発生しやすい時期があります。
「この時期に羽アリが出たからシロアリかもしれない」という判断材料として確認しておくとよいでしょう。
ヤマトシロアリ:4〜5月の昼間に大量発生
日本で最も広く生息するヤマトシロアリは、4〜5月の温かく湿った日の昼間に群飛(コロニーを作るための飛翔)することが多いとされています。
群飛は数十分〜数時間で終わることが多く、その後に翅が落ちた状態の虫が大量に見つかるケースがあります。
イエシロアリ:6〜7月の夜間に大量発生
イエシロアリはヤマトシロアリより被害が深刻になりやすいとされており、6〜7月の蒸し暑い夜間に群飛する傾向があります。
光に引き寄せられる性質があるため、照明のまわりに大量に集まることが多いとみられます。
関西〜九州・沖縄に多く生息しますが、温暖化の影響で分布が広がっている可能性も指摘されています。
家の中に出た場合はすでに巣がある可能性が高い
外から飛んで来た羽アリが窓を通じて室内に入ることはあります。
一方、床や柱の近くから大量に出てきた場合は、家の内部(床下・壁内)にすでに巣が存在しているサインとみられます。
羽アリはコロニーが一定規模に達したとき、新たな巣を作るために飛び立ちます。
室内から湧き出るように出てきた場合、コロニーが成熟するだけの時間(数年〜十数年)をかけてシロアリが家に住み着いていた可能性を疑ってください。
シロアリ被害の早期サインについては、以下のシロアリ被害の初期症状チェックも参考にしてみてください。
シロアリ以外の可能性もある
家の中で見つけた虫がシロアリでもクロアリでもない場合もあります。
誤った判断を避けるためにも、類似した虫との違いを押さえておくとよいでしょう。
クロアリの羽アリとの見分け方おさらい
クロアリの羽アリはシロアリほど家に害を与えないとされています。
ただし、大量発生している場合はクロアリ自体の巣が家の近くにある可能性があります。
触角・胴体・翅の比較表で確認し、クロアリだと判断できた場合でも、発生源を特定できないときは業者に確認してもらうことをおすすめします。
蛾・ユスリカなど別の虫と間違えるケース
羽アリと間違えられやすい虫として、小型の蛾・ユスリカ・アブラムシの有翅型などがあります。
これらはアリのような体型のくびれがないことが多く、翅の形や触角の形状でも区別できる場合があります。
「アリに見えるが自信がない」という場合も、写真を撮って業者に送ると種類を確認してもらえるでしょう。
羽アリ対処でよくある質問(FAQ)
羽アリとシロアリに関してよく寄せられる疑問をまとめました。
羽アリとシロアリの違いは何ですか?
「羽アリ」はクロアリとシロアリの両方に存在する、翅を持った繁殖虫のことを指します。
シロアリとクロアリは別の虫であり、シロアリはゴキブリに近い種に分類されるとされています。
見分ける際は触角・胴体のくびれ・翅のサイズの3点を確認するのが一般的です。
家の中で羽アリを1匹だけ見つけた場合はどうすれば?
1匹だけであれば、外から飛んで入ってきたクロアリの羽アリである可能性もあります。
ただし、シロアリの羽アリであった場合、巣がすでに存在している可能性を完全には否定できません。
念のため写真を撮り、発生場所・時期を記録したうえで、不安が残るようであれば業者に相談されることをおすすめします。
殺虫スプレーはなぜ使ってはいけませんか?
殺虫スプレーは目の前の羽アリを退治できますが、巣のコロニー全体には効果が届きにくいです。
また、シロアリがスプレーの成分を感知して分散・逃避する可能性があり、その後の調査・駆除が難しくなるケースがあります。
発見時はまず写真を撮り、業者への相談を優先することをおすすめします。
まとめ
家の中で羽アリを見つけた場合、まず触角・胴体・翅の3点でシロアリかどうかを確認してみてください。
シロアリの羽アリが室内から出た場合、すでに家の内部に巣が存在している可能性が高いとみられます。
発見後はすぐに殺虫スプレーを使わず、写真を撮って発生場所を記録し、専門業者に相談することをおすすめします。
「1匹だけだから大丈夫だろう」と判断せず、不安を感じたら早めに確認してもらうことで、被害の拡大を防げる可能性があります。
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